ロードバイクにDHバーを装着する方法ガイド！選び方やおすすめを紹介

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DHバーは見た目がかっこよくなるだけでなく、空気抵抗を低減させたり、高速域で速度維持がしやすかったりなど、多くのメリットもあります。今回は、DHバーの選び方やおすすめを紹介します。

1 DHバーとは
2 DHバーのメリット
3 DHバーのデメリット
4 DHバーの選び方
5 おすすめのDHバー一体型モデル5選
6 おすすめのDHバー左右独立型モデル5選
7 DHバーの調整方法
8 DHバー装着後の練習方法
9 DHバーのメンテナンス方法
10 DHバーの注意点
11 DHバーを装着して見た目も機能も向上させよう！

DHバーとは

DHバーは「ダウンヒルバー」の略で、ハンドルバーの中央に取り付け可能です。「TTバー」や「エアロバー」とも呼ばれていますが、使用方法は同じく前方に伸びる2本のバーを握ります。

以下でDHバーの特徴を詳しく紹介します。

走行時のポジションが増やせる

DHバーを握ると走行時のポジションが前傾姿勢に変わります。もともとのポジションは、ブラケット、上ハンドル、下ハンドルの3つしかありません。もともとのポジションにひとつ加わることで、同じ姿勢を取る時間を減らせます。ポジションの数が増えると、体の疲労を分散させられます。また、DHバーのパットに肘を乗せると肩の力みが少なくなり、肩こり防止に効果的です。

ヒルクライムやロングライドが楽になる

DHバーは上りには向いていないといわれていますが、持つ位置を調整するとヒルクライムやロングライドにも使えます。DHバーを装着するとハンドルの重量が増えます。しかし、勾配が急な場合は少し前傾姿勢を取って重心を前に移動させると、フロントホイールのグリップを保持可能です。DHバーを握る前傾姿勢は、ヒルクライムを走行しやすくなるでしょう。

また、ロングライドの場合は、DHバーを使用することで前傾姿勢になり、空気抵抗を減らせます。そのため、高速域での速度を維持しやすく、走行時のポジションも増やせるので体の疲労を分散できます。ロングライドの疲労を減らしたい場合は、DHバーの装着が役に立つでしょう。

雑誌のようなかっこよいポーズができる

DHバーを装着すると、前傾姿勢のポジションを取れるようになり、雑誌に掲載されているかっこよいポーズができます。また、ロードバイクにDHバーを装着すると、トライアスロンバイクのような外見に変化します。

ロードバイク以外にもMTBやクロスバイクにも利用できる

DHバーはロードバイク以外にも装着できます。MTBやクロスバイクはポジションが高いので、街乗りをする場合は向かい風や高速巡回が苦手です。そこで、MTBやクロスバイクにDHバーを装着すると、前傾姿勢になり、空気抵抗を減らせるので巡航するのを楽に感じるでしょう。

MTBやクロスバイクを街乗りしている方で、ロングライドをする場合は検討してみてはいかがでしょうか。

DHバーのメリット

DHバーは簡単に装着できるのにさまざまなメリットがあります。ここではDHバーのメリットを4つ紹介します。

・空気抵抗が低減される
・高速域で速度が維持しやすい
・見た目がかっこよくなる
・レースで速く走れるようになる

空気抵抗が低減される

DHバーは通常のポジションと比べて、以下のような変化があります。

前傾姿勢になり高さが低くなる
肘を閉めて乗られるので幅が狭くなる

DHバーが装着されていると、走行中に風を受ける面積が少なくできます。空気抵抗を受けにくいポジションで走行できると、ハンドルを握るポジションよりも速度が出ます。ほかにも空気抵抗を減らせるので向かい風に強くなるので、漕いでもなかなか進まない経験をした方は、ぜひ試してみてください。

高速域で速度が維持しやすい

空気抵抗を減らせると、高速域で速度を維持できます。DHポジションを固定できるという理由もありますが、とくに平均時速が30km以上の場合、体感しやすいでしょう。また、高速域で速度を維持しやすいので体力を温存させることにつながります。

見た目がかっこよくなる

DHバーを装着すると、ロードバイクの機能だけでなく見た目も変わります。ツールドフランスやジロデイタリアなどのレースで前傾姿勢で漕いでいる選手をみて、憧れた方は多いのではないでしょうか。DHバーを装着すると、ロードバイクもかっこよくなるし、かっこよいポジションで走行可能です。また、トライアスロンの雰囲気を出せるのでモチベーションが上がります。

レースで速く走れるようになる

トライアスロンのバイクコースは平坦な道が多くあります。そのため、DHバーを装着してエアロポジションで走行できると空気抵抗が減り、体力の温存だけでなく、走行速度も2km/hほど上がるでしょう。バイクで体力温存ができるのとタイムが早くなると、レースを有利に運べます。とくにトライアスロンの場合は単独走行なので、DHバーを装着すると非常に有利です。

DHバーのデメリット

DHバーを装着するとポジションを前傾姿勢にできるので、速く走れるメリットがありますが、デメリットもあります。購入する前にデメリットを理解してから自分に合ったDHバーを探すのがよいでしょう。DHバーのデメリットを4つ紹介します。

・ハンドル周りが重くなる
・ブレーキが遅くなる
・シフトチェンジができない
・前傾姿勢に慣れる時間が必要

ハンドル周りが重くなる

DHバーを装着するとハンドル周りの重量が増えます。ハンドル周りの重量が増えると、上り坂がきつくなったり、漕ぎ出しが重かったりします。また、ハンドル操作がしづらいため、コーナリングでのコントロールが困難です。

ブレーキが遅くなる

DHバーにはブレーキがありません。そのため、ハンドルを持つポジションに比べて、ブレーキ操作が遅れます。また、DHバーがあると空気抵抗が減るので、走行スピードが速いです。DHバーを使っていると普段よりも2〜3km/h速くなるためと、まだ前傾姿勢のポジションに慣れていない場合、ブレーキをしても間に合いません。DHバーを使用する場合は、TPOを考える必要があります。

シフトチェンジができない

DHバーにはブレーキ同様にシフトスイッチが付いていません。そのため、変速のたびにハンドルを持ち替える必要があります。ブラケット、上ハンドル、下ハンドルで走行していると、速度にあわせてシフトチェンジできますが、DHバーで操作しているとシフトチェンジが困難です。

前傾姿勢に慣れる時間が必要

DHバーを握ると、ポジションが前傾姿勢に変わります。前傾姿勢になると姿勢が窮屈に感じてしまい、呼吸が苦しくなったり、首や腰に負担がかかったりなどがあります。対策としては、DHバーを握って練習することと、ハンドルやサドルの位置を調整し、徐々に自分に合ったポジションを見つけてください。慣れない前傾姿勢で走行するのは難しく、DHバーに慣れるには時間がかかります。

DHバーの選び方

DHバーの購入を考えている方は、まずは種類から選びましょう。DHバーの種類から選び、素材や重さ、調整範囲の順番で選ぶと自分に合ったDHバーを見つけられます。

種類から選ぶ

DHバーの種類は、一体型モデルと左右独立型モデルのほかに、形状が4種類あります。

形状の種類	特徴	走行スタイル
ストレート	ほかの形状に比べて前傾姿勢になるまっすぐなバー	短距離高速走行
Sベント	空気抵抗が少ないゆるやかなS字のバー	短距離高速走行
スキーベント	握る位置で姿勢を変えられる先端が上に反れているバー	ロングライド
ドロップベント	いろいろな持ち方ができるスキーベントに似ているバー	ロングライド

DHバーは、使用目的に応じて形状を選んでください。

素材で選ぶ

DHバーの素材は、アルミニウムとカーボンの2種類で作られています。アルミニウムはカーボンよりも重量がありますが、低価格で購入できます。カーボンは価格が高く、軽量で衝撃吸収されるので、疲労がたまりづらくなるでしょう。

重さで選ぶ

ハンドル周りが軽くなると、ロードバイクの重心が下がり安定します。DHバーはハンドルに装着するので、ハンドル周りの重さが増加します。そのため、DHバーを装着する場合は、軽いDHバーがおすすめです。

調整範囲で選ぶ

DHバーを装着後に走行すると位置が気になることでしょう。「アームレストの位置は高めにしたい」「高さを高くしたい」や「もう少し突き出したい」、「パットの位置を内側にしたい」など微調整が必要です。そこで、DHバーを購入する前にどの位置や範囲で調整できるのかを確認するのが重要です。

価格で選ぶ

DHバーは安いものは3,000円程度、高いものは30,000円以上します。高いものは素材や調整か所が数多くあり、調整範囲も広いなどの理由がありますが、まずは予算と相談しましょう。

メーカーで選ぶ

DHバーは有名メーカーや無名の中国製など、さまざまな商品があります。はじめてDHバーを購入するのであれば、有名メーカーを選ぶのがよいでしょう。無名メーカーの場合は、フィッティングが悪かったり、取り付けるのに加工が必要だったりなど手間がかかります。まずは、おすすめのDHバーで紹介している10つのなかから選ぶのがおすすめです。

オプション品で選ぶ

DHバーのなかには、パットや高さを調整するオプション品が販売されています。DHバーはメンテナンスをしていれば長く使えます。オプション品が充実しているDHバーを選ぶことで、自身の成長にあわせたカスタマイズをすることが可能です。

DHバーの調整方法

DHバーを装着するとさまざまなメリットがありますが、ぴったりなポジションに調整するのが困難です。DHバーを使用するとハンドルを握る場合と比べて、体の姿勢が大きく変わります。そのため、以下の方法で調整して自分にあった位置にしてください。

1.DHバーの位置や角度を調整する
2.長すぎたらカットする
3.サドルの前後位置を調整する
4.必要であればバーエンドを追加する
5.保護テープを使用する

①DHバーの位置や角度を調整する

まずはDHバーを仮あわせします。本締めをするまえに、ロードバイクに乗りDHバーの位置がよいか確認してください。DHバーの種類によりますが、エクステンションの突き出しの長さや幅、角度を調整できます。DHバーを取り付ける基本の位置を、以下にまとめました。

DHバーは地面と水平にして取り付ける
アームレストは体と上腕、肘が90度になるように調整する
バーの間隔と突き出しは力の入れやすい位置を探す
肘パットの位置は呼吸が苦しくない位置にする

②長すぎたらカットする

DHバーの位置が決まったら、長い部分をカットします。長い部分をカットすることで、少しでもロードバイクの軽量化ができます。

③サドルの前後位置を調整する

DHバーを装着するとサドルの位置も調整が必要です。サドルの高さや位置を調整して、前傾姿勢になってもつらくないようにしましょう。しかし、DHバーを握るポジションにあわせすぎるとハンドルを握ったポジションで安定しない場合があります。ぴったりなポジションを見つけるのは難しいので、練習時に少しずつ調整してください。

④必要であればバーエンドを追加する

トライアスロンの大会によっては、バーエンドがないと出場できない場合があります。また、バーエンドバーを追加するとポジションを増やせます。大会出場が目標の場合は、DHバーのバーエンドが必要なことを覚えておいてください。

⑤保護テープを使用する

DHバーに保護テープを使用するメリットは、以下の通りです。

ハンドルが握りやすい
汗や雨に濡れても滑りにくい
振動が軽減される
見た目を変えられる

DHバーに保護テープを使用すると、安定して走行できるだけでなく、かっこよくできるのもおすすめです。

DHバー装着後の練習方法

ここからは、DHバーを装着後の練習方法を紹介します。

1.まずはサイクリングロードや公園で練習をする
2.専門店にアドバイスをもらう
3.徐々にポジションに慣れる

まずはサイクリングロードや公園で練習をする

DHバーを装着して練習する場合は、周囲の安全に考慮できる場所で行ってください。おすすめの場所は、サイクリングロードや公園、河川敷などがあります。DHバーはスピードが出やすいのにブレーキ操作が困難です。事故を起こさないためにも、安全対策を行い、練習をしてください。

専門店にアドバイスをもらう

初心者が前傾姿勢のポジションで走行すると、正しいのかどうか不安に感じるでしょう。そのため、アドバイスをくれる専門店と関わるのがよいでしょう。そのままDHバーを使用して練習をしてよいのか、DHバーの調整が必要なのか、的確なアドバイスをもらえます。また、専門店と付き合いがあると、ロードバイクの整備やカスタムをする場合に役に立ちます。

徐々にポジションに慣れる

DHバーを握って前傾姿勢でロードバイクを運転するのは困難です。ブレーキ操作がすぐにできないので、慣れていないときにスピードを出すとケガをする可能性があります。安全に考慮して練習を行い、徐々にポジションに慣れるのがよいでしょう。

DHバーのメンテナンス方法

最後に、DHバーのメンテナンス方法を紹介します。以下の方法を参考に、走行の前後に取り入れてみてください。

ボルトとナットの締め付けを確認する

DHバーを使用したら、ボルトとナットの締め付けを確認しましょう。DHバーを握ると前傾姿勢になるため、万が一外れてしまうと大事故につながります。ロードバイクの安全対策のために、定期的にボルトとナットが閉まっているかを確認してください。

定期的な清掃とサビ防止を行う

ロードバイクを清掃するときには、DHバーもあわせて清掃を行いましょう。DHバーの清掃方法を以下にまとめました。

全体に水をかけて、砂やホコリ、鉄粉を洗い流す
シャンプーを泡立てて、ハンドル周りを洗う
泡が乾く前に、水をかけてすすぐ
マイクロファイバークロスで水分を吹き上げる

ロードバイクと清掃する方法と同じですが、時間があればDHバーをバラして行い、コーティングをするときれいな状態が長続きします。また、ネジの頭は錆びやすいので、清掃後は防錆オイルを塗布するのがよいでしょう。とくに屋外で保管する場合は、半年に1回以上行うとサビの発生を軽減できます。

直射日光や高温多湿な環境を避けて保管する

DHバーは紫外線やホコリや雨によるサビの劣化などのリスクがあります。屋外よりは屋内で保管するほうがよく、ロードバイクを置けるスペースが必要です。屋内で保管できない場合は、自転車カバーやサイクルポートを使用すると雨風や直射日光を防げます。高価なロードバイクやDHバーを長持ちさせるためには、保管する場所を考えましょう。

DHバーの注意点

DHバーの装着を考えている場合は、注意点を理解しておきましょう。あらかじめDHバーのことを知ることで対応できます。

1.一部のトライアスロンの大会では制限や禁止されている
2.急ブレーキができないので公道で使用しづらい
3.片手運転でバランスを崩しやすくなる
4.アクセサリーの取り付け位置が制限される
5.DHバーの位置調整が難しい

一部のトライアスロンの大会では制限や禁止されている

DHバーは一部のトライアスロンやレースで制限や禁止されている場合があります。せっかくDHバーを装着して大会に参加しようと練習していても、大会当日に使用できないとなると意味がありません。大会に参加する前に、必ずルールを確認しましょう。

急ブレーキができないので公道で使用しづらい

公道は信号や車が多いので、こまめなブレーキ操作が必要です。DHバーのデメリットでも紹介しましたが、DHバーで操作しているとブレーキ操作が遅れます。そのため、公道で使用していると、急な飛び出しに対応できない場合があります。とくに慣れていないときは、サイクリングコースや河川敷で練習するのがよいでしょう。

片手運転でバランスを崩しやすくなる

DHバーを握ると前傾姿勢になり、慣れないうちは両手で運転していてもバランスを取るのが困難です。とくにスピードアップしたあとに片手運転をすると、バランスを崩して、最悪の場合転倒してしまいます。はじめのうちは、スピードを上げずにバランスを取ることを意識して運転するのがよいでしょう。

アクセサリーの取り付け位置が制限される

ロードバイクのハンドル周りにはライトやスマホホルダー、ドリンクホルダーなどのさまざまなアクセサリーを装着できます。しかし、DHバーを装着するにはハンドル周りの大部分を使用するので、ほかのアクセサリーを装着できなくなるでしょう。また、ほかのアクセサリーを取り付けても使い勝手が悪化します。そのためDHバーを装着する前に、使用していたものの取り付け位置を考える必要があります。

DHバーの位置調整が難しい

DHバーはボルトで固定するだけで簡単に装着できます。しかし、使用する方の体型やロードバイクによって細かな位置調整が必要です。とくにはじめてDHバーを使用すると使い勝手がわからないので、正しい位置を出すのが困難です。DHバーを装着したら、練習するのと同時に細かく位置を調整して、自分にあった位置にしましょう。

DHバーを装着して見た目も機能も向上させよう！

DHバーは、見た目のカッコ良さだけでなく、機能の向上にも役立ちます。ロードバイクに乗っている人は、ぜひ試してみてください。

DHバー名	Profile Design Air Strike Ⅱ	Profile Design Neosonic/Ergo/45ARエアロバー	DEDA SUPERZERO TTバー	ControlTech TTHー14 Falcon Mini ClipーOn Bike Aerobars for TT	TangDao 補助ハンドルクリップオンバー
素材	アルミニウム	アルミニウム	アルミニウム	アルミニウム	アルミニウム
重量	592g	555g	330g	397g	640g
調整可能か所	突き出しの長さ幅	突き出し長さ角度幅	突き出し長さ	突き出し長さ	突き出し長さ
価格	22,880円	20,350円	24,200円	15,900円	3,480円

DHバー名	DEDA Parabolica Alta Due 31.7	Redshift QuickーRelease Aerobars	Profile Design SONIC/ERGO/45/25a	RXL SL TTバー	UPNBIKE クリップオンバー TTバー
素材	アルミニウム	アルミニウム	アルミニウム	カーボン	アルミニウム
重量	300g	640g	559g	320g	480g
価格	14,140円	32,118円	16,528円	6,199円	2,899円